日本銀行は7月1日、全国の企業を対象にした短期経済観測調査(短観)の6月調査結果を公表しました[1]。大企業製造業の業況判断DIは、前回3月調査のプラス17から5ポイント改善し、プラス22となりました[1]。業況判断DIは「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いた指数です。NHKによると、この改善は5期連続となります[2]。
業種別では、生産用機械がプラス36(前回比+10)で改善しました[1]。電気機械もプラス29(同+7)、業務用機械もプラス23(同+8)と、幅広い業種で改善が見られます[1]。一方、繊維はプラス8にとどまり、鉄鋼はマイナス6と、悪化が続く業種も残りました[1]。
大企業非製造業のDIはプラス37で、前回から1ポイントの改善にとどまりました[1]。
2026年度の設備投資計画は、全規模・全産業で前年度比6.8%増の見通しです[1]。ソフトウェア・研究開発投資や土地投資額も含んだ数字です[1]。大企業に限ると、全産業で11.5%増(製造業10.1%増、非製造業12.3%増)の計画となっています[1]。
物価見通しについては、大企業製造業の「1年後の物価全般見通し」が前回のプラス2.2%からプラス2.3%に上昇しました[1]。
分析
生産用機械や電気機械、業務用機械など、半導体や生成AIに関連する業種でDIの改善幅が目立ちます。このため、AI関連需要の拡大が製造業の業況改善を下支えしたとみられます。ただし短観自体には需要の内訳を示す項目がなく、これは業種別DIの傾向から導いた見立てです。
先行きDIは大企業製造業でプラス17と、最近の値(プラス22)を下回っています。企業側は改善の持続には慎重な見方をしているとみられます[1]。